2008年07月17日

企業の存続年数から安定を考える

大企業の安定さが就活で人気なのは、いつの世でも同じです。多少ブレはあったとしても、大企業の人気が衰えた時代はありません。

いかに大企業といえども一朝一夕には誕生しません。長い年月を経て事業を拡大し、最終的に大企業と呼ばれる規模に育ちます。そして、どんな大企業でも必ず生まれた瞬間というのがあります。

毎年数多くの企業(約8万社)が誕生し、また数多くの企業が消滅しています。いったいどれくらいの数の企業が生き延びているのでしょうか。

企業の存続年数を調べてみると次の様に書かれていました。

継続年数企業数比率
創立10年未満93.7%
創立10周年3.6%
創立30周年2.0%
創立50周年0.7%
創立100周年0.03%


大半の会社(93.7%)が10年以内にこの世から無くなってしまうのですね。

もっと細かく見ると、創業1年後には60%、3年後には38%、5年後には15%しか生残れないそうです。

確かにこの数字を見てしまうと、創業間もないベンチャーに就職するというのは、かなりリスクの高いチャレンジである事は間違いないですね。度胸とエネルギーの無い人はベンチャーを目指すべきではないと言えるでしょう。

でも、これはあくまで統計の話です。年月を持ちこたえていれば安泰かといえば、必ずしもそうではありません。創業30年(2%)を超えていても解散する会社は沢山あります。一時期は企業の寿命は30年とも言われていました。これは時代に合わせて事業内容をリニューアルしていく柔軟性のない企業は30年しか持たないという意味ですが、現代ならもっとスピードアップしているでしょう。

それから長寿企業が必ずしも大企業という訳でもありません。規模だけでいえば、グッドウィルだってライブドアだって若い大企業でした。

日本最古の企業は金剛組という寺社建設の企業です。西暦578年創業(聖徳太子の時代)ですから凄まじいですね。(正確には2005年に経営が行き詰ったのですが、支援を受け新会社として存続)この金剛組以外にも日本には世界と比較しても圧倒的に多数の長寿企業が存在します。創業100年超の企業が15,000社もあるのですから。

これらの長寿企業に共通するものは、「本業からはずれない」事だそうです。加えて「社会にあわせていく」事。景気が良い時に安易に本業外の事業に手を出したりすると、バブル崩壊期に多く見られた状況に追い込まれます。

安定した企業を目指すなら、その企業の基軸がしっかりして本業を大切にしているところが良いといえるかも知れません。本業に普遍的な価値を作り出せる企業ですね。
posted by コースケ at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月06日

これからの公務員は?

皆さんの中には就活と同時に公務員試験を受ける予定の方もいるかも知れませんね。

親方日の丸で絶対に沈没しない船が公務員だ、というのは定説ではありましたが、時代は変わりつつある様です。

公務員の給与などは民間の状況を、約10年遅れて反映して決められる場合が多いそうですが、それならばバブル以降の民間のサバイバルな状況も反映せざるを得ない状況に追い込まれるかも知れません。いわゆる成果主義というシステムが導入される可能性もありそうです。

特に地方公務員は地方分権の流れから、今後独立採算制がより強く求められていくでしょうから、無駄なコストを発生させるわけには行かなくなるでしょう。つまり成果主義等による、給与格差で総人件費を抑えたり、もろに人員削減に走らざるを得ない自治体も出てきそうです。現状は公務員法に守られて解雇は出来ませんが、これとて背に腹は変えられない状況に追い込まれれば変化していくでしょう。

事実、破綻した夕張市は"実質的"に人員削減をしましたよね。

地方分権(道州制)が進めば、現在の中央集権のあり方も当然変化していくのは避けられない訳ですが、そうなれば、国家公務員とて地位や給与の変化は伴われるでしょう。

日本はじわじわと貧乏国になりつつあります。また、人口も減っていきます。つまり税収も減るということ。そうなると現在の公務員数を維持する力も必然性もなくなってしまいます。

予想すればするほど、公務員が安泰という時代は終わりそうな気がします。だから、何となく安定しているから公務員という考えの人は辛くなるかもしれませんね。もしそうならなくても、公務員を目指す方には強い志望動機を持って頂きたいと思いますが。

ただし、公務員のリストラが当たり前になったとしても、高級官僚みたいに早期退職制度で天下りするのは願い下げですがね。
posted by コースケ at 00:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月05日

中小企業の特徴

中小企業とは?という定義については、過去にも「大企業と中小企業、就職するならどっち?(1)」等で書きましたが、今回は違う視点で考えてみます。

現在の大企業も、生まれたときは中小企業だったはずです。それが、手がけていた事業が当たり、規模が大きくなっていく。加えて関連する事業にも手を広げていく。結果的に総合的な事業展開をするというステップを踏んで大企業になっていくのです。

産業資本主義の時代では、規模の大きさは有利な点が多いので、規模の拡大は企業の使命であるとさえ思われてきたところもあります。毎年売上高を延ばし続けることこそが、企業に求められるものであると。

それでは、中小企業が中小企業のままでいるのは何故でしょうか?

能力のない経営者だったり、事業が時代と合わなくなってしまったりすると、大企業には成り上がれませんが、敢えて事業規模を大きくしない中小企業も実は沢山存在します。たとえ手がけている事業が順風満帆で資金力に余裕が出てきたとしてもです。

何でも売っているお店より、専門的に取り扱っているお店の方が信用できると感じた事はありませんか?こだわりの中小企業にはそんなところがあります。

自分達の得意分野を更に深く突き詰めるためだけに資金を投じる中小企業は、実は日本の産業界を実質的に支えてるともいえます。

もう一つの中小企業の特徴は、構成人数が少ないということです。つまり、一人ひとりがとても重要な役割を担っているという事です。

ある分野の責任を若いうちから持たされることも多いでしょうし、様々な経験を積むこともできるでしょう。また強い人間関係で社内が結ばれることもあるでしょうから、社内コミュニケーションに問題が発生する確率も大企業より低いでしょう。

さて、現在の日本はいくら安くても物が売れない時代になってきています。従って、これからの時代はこれまでとは異なる付加価値を商品やサービスに持たせる事がとても重要になってきます。その時、規模の大きさは直接的には役に立ちません。

一人ひとりのスキルが鍛えられる中小企業だと、個人の中に沢山の知恵が生まれます。そこから新しい付加価値が生まれるかも知れません。

ただし、中小企業には辛い部分も当然あります。例えば人数の少ない中小企業はその企業の文化に合わないと続けるのが辛くなるのは必至です。逃げ場がないのですから。大企業なら実に様々なタイプの人が存在しますし、部署異動でリセットすることも不可能ではありません。

大企業でなければ出来ない仕事も勿論沢山あります。同時に中小企業でしか体験できない仕事も沢山あります。あなたはどんな仕事をしていきたいか、自分に合う企業サイズを表面的な情報に流されずに考えてみてください。
posted by コースケ at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月23日

メガバンクが新卒者の争奪戦

毎日新聞に『<大手銀行>新卒者の採用めぐり争奪戦』という記事がありました。

2009年春の新卒採用で、三井住友銀行が2400人(前年比4割増し)、みずほFGが2000人超を4年連続で目指すとのこと。特に投資銀行やリテール部門への配属が予定されているそうです。

そのため、三井住友銀行は初任給を引き上げる(大卒総合職:205,000円/2007年春実績)など、獲得戦が本格化しています。(ちなみに三菱東京UFJ銀行とみずほFGは174,000円)

不良債権処理が終わる2006年まで、メガバンクは新卒採用を細々と続けてきましたが、2006年以降は大幅増となっています。投資商品や投資銀行業務、海外業務の人手不足解消のためですね。

面白いのは、三菱東京UFJ銀行は香港支店とロサンゼルス支店で短期インターンシップまでやっているそうです。これは魅力的に感じる人も多いでしょうね。

ただし、大量採用した学生達には、入社後厳しい競争が待ち受けているという事実を忘れないことです。のほほんとやっていけるほど甘くはないでしょう。銀行もそれを見込んで大量採用しているのでしょうし。

正確な情報ではありませんが、10年後には半分以上が退職する世界といわれ、人員構成はワイングラス型らしいですよ。年次が進むにつれて、細い柄の部分になっていくと。

銀行には工場も研究所もありません。行員(人材)がすべての資源です。だから優秀な資源のみ残すというのは至極当然ともいえますね。

世間がエリートと認める企業は、銀行に限らず生残っていくのも大変だという事ですね。
posted by コースケ at 00:19| Comment(1) | TrackBack(1) | 企業研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月31日

女性総合職の離職率

少し前のNBonlineに『カゴメ 女性総合職の離職率半減に向けて』という記事がありました。

その中に、『カゴメの女性総合職の離職率は、入社5年で約4割もあるという問題を抱えていた。ただ、芦原さんによれば「入社5年で離職率約4割」という数字は、食品業界全般に共通するという。
(中略)
「カゴメでは、仕事と家庭の両立支援制度に関してはできるだけの手を尽くし、先進企業にも引けを取らないと人事部は自負しています。それにもかかわらず女性総合職社員の定着に結びつかないのは、もしかしたら男性の発想で作られた制度だからではないのか。ある程度制度が整った後は、制度の利用当事者である女性の視点から、働きやすい職場環境を実現するには何が必要なのかを考えてもらいたい、という意向もありました」』

と書かれていました。

今でこそ女性が社会でバリバリ働くのは当たり前の世の中ですが、皆さんが生まれた頃までは、女性が働くのは結婚するまでというのが一般的な考え方だったのです。
入社したては職場の華と呼ばれ、24歳でクリスマスケーキ、20代後半には行かず後家などと揶揄されていたなんて信じられないでしょう。総合職に就く女性も少なかったからですが。

長い歴史のある企業では、システム(制度)自体も歴史を持っている場合が多いです。そして、そのシステムは当然男性の発想で作られています。

だから、男性達は気付かないところに、まだまだ女性差別的な扱いが行われている場合も少なくありません。これは皆さん自ら時間を掛けて改良していくしかないかも知れませんね。

ただ、性差別を無くすといっても、性差は存在します。すべての仕事を男女同じにすれば良いというものでもなさそうです。それぞれの得意分野があるからです。

先ほどの記事にも、

『「女性は、与えられた課題を遂行する能力に長けていると言われます。しかし、無から概念化して課題を見つけ出すのは苦手な部分もある。それは、女性がそうしたことを学ぶ場がこれまでなかったためでしょう。プチプロジェクトでは、無から有を生み出す一連の流れを体験することで、女性が主体的に仕事に取り組むよう自己変革していくことも狙いでした」と話す。』

とあります。

性差以上に個人差も大きいですから、一概に「この仕事は女性に向いている」とも断言できませんが、すべての人が同じということが必ずしもベストではないと私は思います。もちろんチャンスは平等であるべきですが。

で、カゴメですが、プロジェクトで両立支援制度など様々な取り組みを行った結果、現在は『現在のところ、入社3年での離職者はゼロだという』なのだそうです。

職場環境って金銭的な援助や勤務時間の調整などルール面が注目されますが、実は人間関係が良好な職場なのか否かが、最も大きなファクターなのではないかと思います。
いくら制度として整備されても、それを許さない雰囲気のある職場では絵に描いた餅ですから。

女子学生の皆さんは、企業を訪れたりセミナーに参加したりする時に、先輩女性社員に話を聞いてみると良いかも知れませんね。
posted by コースケ at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする