2008年05月22日

「地頭力(じあたまりょく)」が就職試験の主流になる?

先日の読売新聞に、『就職試験で試される「地頭力」』という記事がありました。例えばこんな問題で試されるそうです。

日本国内に郵便ポストは何本ある?

正しい数字は約19万本だそうですが、単純に「19万本」と答えても得点はもらえないのです。

どういう考え方でその結果が導き出されたかという、プロセスが大切な質問だからです。記事には次のプロセスで考えるケースが書かれていました。

1.日本の国土面積はどれくらいか
東京〜博多間が新幹線で6時間、時速200Km/hとすれば距離は1200キロ。ならば北海道から九州までは倍の2400キロ。単純に日本を長方形と捉えると、横200キロと推測して、面積は48万平方キロ。(正解は38万平方キロ)

2.人が住む面積
日本は山が多いので、人が住む町があるのは約3割と推測。結果、居住地域は約15万平方キロ。

3.ポストの間隔
日常生活の感覚から、ポストは1平方キロあたりに1本程度あると推測すれば、答えは15万本となる。

という手順で答を導き出します。

正解は19万本なので、当たらずとも遠からずという数字になっています。大切なのは、論理的な考え方であり数値の正しさではないので、これで満点となるのでしょう。(上記の回答は突っ込みどころ満載ですが、そんな事はこの場合関係ないのです)

優秀な人=知識量(公式を覚える、応用するも含む)という捉え方が一般的でしたが、今後は知識量ではなく地頭力になっていくのは間違いないと思います。IT技術の発達で、知識は簡単に手に入る様になりましたし。とはいえ、知識が全くなければ推論もできないですが。

大切なのは知識をどう活用して、ビジネスに役立てて行くかという事だと思います。世の中の変化や、グローバル化など予想外のケースに遭遇することが多くなっています。その時に過去のやり方(ツールやフレームワーク)や単なる知識だけでは、乗り切っていくことは難しいと考えている企業が増えてきています。対応するためには、それができる人材を採用し育てていくことしかありません。

地頭力は受験を前提とした現在の学校教育ではなかなか、身に付かないでしょう。地頭力を伸ばしてもテストの点数が即効的に良くなる可能性は低いですし。だから、学校の成績が良いのが自慢という人は、実は地頭力は鍛えられていないかも知れません。

地頭力を鍛える最良の方法は、いろんなものに好奇心を持つことだと私は思います。


新聞に書かれていた他の問題を最後に紹介します。

「世界中で1日に食べられるピザは何枚?」「びわ湖の水は何滴あるか」「日本国内で一晩に歌われるカラオケ曲の数は?」

あなたなら、どうやって答を導き出しますか?
posted by コースケ at 00:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 筆記試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月17日

SPI2(5)

前回は性格面の評価について書きましたが、今回は能力面はどう評価されるかについて。(初めてご覧の方はカテゴリー「筆記試験」からSPI2シリーズをご覧ください)

以前のエントリーでも書いた通り、能力値は言語と非言語(算数系)の2つの試験結果と、それを総合したもので評価が表される様になっています。具体的には言語、非言語、そして総合ともに1〜7までの7段階の数字で表されるのです。

結果が最高の7または最低の1は出現率がそれぞれ僅か数%程度しかありません。つまりとても優れているか、劣っている能力値を表します。最も平均的な4の評価は全体の約60%の出現率で、SPI2-Uならば大学生の平均的な能力値ということになります。

職種によって評価する重みは異なってきます。平均的な4以上の数字であればOKなものもありますし、研究開発職の様に論理的な能力を要する職種では非言語で6以上を要求する場合もあります。これは企業及び職種に応じて大きく異なります

どの職種を希望していても点数が高い方が評価されやすいのですが、場合によっては余りに点数が高すぎるのを嫌うケースもないとは言い切れません。能力値が高すぎて不平不満を言われるくらいないら、従順に命令に従ってくれる人材が欲しいと願う会社もあるからですね。最近は頭でっかちの合理主義者の学生が増えているのも事実ですから、そう思う会社があっても不思議ではありませんが。

また総合・言語・非言語がすべて最高値の7であったとしても合格するとは限りません。高い値を要求する職種の場合であってもです。それはSPI2の点数より面接の結果が重視されるからですね。いくら能力値が良くても一緒に働けないと面接で評価されればせっかくの高得点も役に立ちません。

でもSPI2の点数が必要な値に達していなければ、そういう企業(職種)では、面接までたどり着けないのですが・・・

私が以前所属していた一部上場企業ではSPI2-Uの点数がすべて最高点の7という学生も少なくありませんでした。ところが現在所属する中小企業ではほとんど存在しません。つまり大企業の場合は高得点だけではアピールできないけど、中小企業では大きなアピールポイントになるということですね。

面白いのは有名一流大学の学生だからといって、必ずしも能力検査の点数が良いとはいえないというところです。中にはこんな点数でもこの大学に入学できるんだという人も存在しますよ。大学名"だけ"では人の能力は計れないって事ですね。
posted by コースケ at 00:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 筆記試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月16日

SPI2(4)

今回も引き続きSPI2-Uについて。

前回、A)行動的側面、B)意欲的側面、C)情緒的側面、D)能力的側面の4つでSPI2の評価が出されると書きました。

でも評価されるといっても、絶対的な成績がつくのはD)の能力的側面のみなのです。A)〜C)までの性格面には「これが正しい」とか「これが正解」というものはありません。

例えば「決断が早く行動が機敏」という判定は逆の言い方をすれば「せっかち」とも解釈できます。研究部門などでは「じっくり」取り組むことが求められるかも知れませんから「決断の早さ」だけが正解とは限りません。つまり職種に応じて、重視される要素が異なるのですね。

通常試験といえば必ず正解があって、その正解(つまり得点を得るということ)に近づくために勉強なり準備をする訳ですが、それがそのまま通用しないということです。書店で見かけるSPI対策のノウハウ本を見ても能力面の対処法は沢山書かれていますが、性格面にはほとんど触れられていない事からも分かります。特に専門的な職種だと平均的な性格の人より尖がった性格の持ち主に惹かれるという側面もありますから。

だから本当の自分を素直に出すしかないのですね。

もちろん自分自身を騙せるくらい他人を演じられる人もいるでしょうし、そんな人なら演技した姿で内定を勝ち取る事もできるかもしれません。でも、職業として長年続けていく事を考えるとどうでしょうか。素の自分の性格に合わない仕事を続けるのは成果も出し辛いし、毎日が辛くなるでしょう。

親を喜ばすためだけでなく、世間から羨ましいと思われる事を目指すより、自分が幸せに感じる仕事をすることが、素敵な人生にとって最も大切なことだと思うのです。
posted by コースケ at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 筆記試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月15日

SPI2(3)

SPI2-Uで検索して訪れてくれる方が多いので、もう少しSPI2の追加情報を書きましょう。

面接では言葉や表情など表に出てくる要素でしか基本的に評価できませんので、不足する潜在的な部分を見るためには、知識試験、実技試験、プレゼン、グループワーク、作文、エントリーシート、適正検査が重要なポイントになります。

専門的な知識を問う試験は各社が自前で制作するしかありませんが、いろんな業種に共通する性格や基礎能力はSPI2を利用することが多いです。

さて、SPI2の結果ですが、次の項目で提示されます。

A)行動的側面
これは周囲に対する働きかけ、仕事課題に対する取り組み方、行動に表れやすい特徴です。
対人面で積極的か、考える前に行動するタイプか、落ち着きがあるか等ですね。

B)意欲的側面
仕事や課題に取り組む際の意欲の高さです。
競争心が高い、大きな目標を持つ、じっくり取り組む、決断が早い等です

C)情緒的側面
物事の感じ方や気持ちの整理の仕方など、内面的な特徴です。
細かな事は気にしない、物事に動じない、繊細、楽観的、気分にムラがない、やさしい等です。この側面には沢山の項目があります。

D)能力的側面
新しい知識の吸収や活用のための基礎的能力の高さです。
言語、非言語の2つで計られます。

これらを総合して「性格面の特徴」「面接時のチェックポイント」「職務適応性」が結果として出ます。面接官はこの総合結果を見ながら面接を進めます。だから人に応じて質問内容も変わってくるのです。

次回も続きを書きます。
posted by コースケ at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 筆記試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月08日

SPI2(2)

前回に引き続きSPI2について書きます。
SPI2には「能力適正検査」と「性格適正検査」の2つがあります。それぞれについて説明しましょう。

まず「能力適正検査」は大きく2つに分かれています。

1.言語能力検査
会社の業務に必要と思われる基礎的な語彙力や文章の読解力が問われるものです。同意語、反意語、語句の意味、同義語、長文読解などが出題ジャンルになります。

一朝一夕に対策は出来ないかもしれませんが、日頃から読書したり新聞を読んだりしていればある程度対応できるのではないかと思います。

2.非言語能力検査
基礎的な計算力や論理的思考を問うものです。特に難しい公式を覚えていなくても解ける問題ですが、文系の人は久しぶりに見る算数的質問に面食らうかも知れませんね。対応するにはとにかく慣れることです。対策本を買って一度試してみるのが良いでしょう。ジャンルとしては計算問題、虫食い問題、n進法、集合、組み合わせ、フローチャートなどが出題されます。

能力適正検査はとにかく時間との勝負になります。時間配分を良く考えて答えていってください。

もう一つの「性格適正検査」は情緒的側面、行動的側面、意欲的側面の3つを計ります。当然職種によって重視される側面は異なります。例えば営業志望なのに、行動的側面(対人関係の積極性)が消極的と判断されたらまずいですよね。

YES/NOで答えて行くだけですが、下手に良い人を演じようとして本心とは異なる回答を続けると「嘘つき」という判定が出てしまうので気をつけてください。嘘つき判定されるとかなり厳しい結末が待っていますので。

何度も言いますが、SPI2はとにかく慣れることが一番の対策です。但し、いくら慣れてたとしても、ある点数以上は望めないかも知れません(そもそも能力や性格を計るテストですし)。しかし、初めて見たばかりに面食らって実力を発揮できないという不幸だけは避けるように準備しておく事が大切だと思います。
posted by コースケ at 00:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 筆記試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする